リリ子通信(仮) Vol.26

Gettyさんにお話を聞こう

2018.07.02 掲載
リリ子

Lilium Recordsの看板娘。淡泊な性格。好きな絵本は「バムとケロ」シリーズ。

名無し姫カット

リリ子通信(仮)のアシスタント。口が悪い。昨日買った服が同じ店で20%オフになっているのを見て寝込む。

リリ子

こんにちは、リリ子です。Lilium Recordsの最新情報などをお届けするリリ子通信(仮) Vol.26をお送りします。

名無し姫カット

こんにちは!名無し姫カットです!みんな元気か~!?

リリ子

今日はまたまたスペシャルなゲストをお呼びしています。

名無し姫カット

どうせタイトルでバレてるんだからさっさと呼んじゃいましょうよ。

リリ子

もうちょっと展開的なものを読んでください。


リリ子

というわけで、今回はLilium RecordsのメンバーであるGettyさんにお越しいただきました。

名無し姫カット

ヨッ!ベースドロップの鬼!悪魔!

Getty

はい、というわけでね。カマしていくぞ。

リリ子

実はリリ子通信(仮)でこんな内容の投稿をいただいていたのでお呼びしました。

Gettyさんにお勧めハードコアを語って欲しい
Getty

えぇ~!マ~ジで~!嬉しいんですけど~!

リリ子

せっかくなので今日はGettyさん本人のお話を伺って、次回ハードコアについて語っていただこうと思ってます。

Getty

いくぞいくぞいくぞ~!!

名無し姫カット

完全に酔っ払いのテンションで怖い。


リリ子

それでは、今回は多方面でご活躍されまくっているGettyさんに話を伺っていきます。

Getty

今日はDTMを始めた瞬間から今までをダイジェストで話していきます。

名無し姫カット

いいですね~。いつ頃から作曲を始めたんですか?

Getty

DTMを始めたのが2013年1月1日だったんですけどね。

名無し姫カット

元旦からDTM始めるヤツなんていないでしょ!

Getty

盛ったわ。3が日のどれかでした。

名無し姫カット

盛るな!

Getty

2012年の大晦日の晩、大学2年の冬休みで実家のこたつにいたんですよ。弟と紅白とかガキ使とか見てたんですけど。

リリ子

典型的な年末を過ごされていたんですね。

Getty

そして2013年になった瞬間「今年なんか新しいこと始めたいな~」と思って。「曲、作ってみっか!」つってね。

名無し姫カット

ノリと勢いがすごい。

Getty

そしてFL Studio[*1] の体験版を初手でゲットして、冬休み中に1曲形にしました。

*1 作曲するためのソフト。クラブミュージックの制作が得意と言われている。
リリ子

スピード感が異常ですね。作った曲は公開したんですか?

Getty

ニコニコ動画に公開しました。残念ながらもう聴けませんが…。ちょうど同時にTwitterとSoundCloudのアカウントも開設しました。

名無し姫カット

生き急ぎすぎでしょ!

Getty

まずはとにかく聴いてもらいたいって気持ちが大きくて。感想が欲しいなと思ったんです。それと、ここまですれば後に引けなくなるのかなと思ってババっと。

名無し姫カット

あ~なるほど。そういうことですか。

Getty

僕の場合は幸先がよくて、ニコニコ動画のNNI[*2] のランキング50位くらいまでいきまして。

*2 ニコニコインディーズの略で、ニコニコ動画内のオリジナル楽曲に付けられるタグ。
リリ子

おぉ。すごいじゃないですか。

Getty

こんな上がんの?僕DTMいけてんじゃね?って思ったんですけど、これには訳があって。当時NNIは鬼のように過疎ってて、新規投稿するだけでランキングに乗るレベルだったんです。

名無し姫カット

ズコー!

Getty

それでも「お!いいじゃん」と。次の1週間でまた1曲作っては、またランキングに乗って「イケんじゃん!」って。

リリ子

モチベーションになっていたんですね。


Getty

僕はその当時、ゴリゴリの音ゲーマーでした。

リリ子

音ゲーに影響を受けてクラブミュージックを作り始めるトラックメーカーの方は多いようですね。

Getty

小5でポップンミュージックのコントローラを買ってもらい、中学生でbeatmaniaにハマり…。でも高校生の時は近所にゲーセンが無くて落ち着いちゃいました。

名無し姫カット

小5からはすごいですね。英才教育だ。

Getty

落ち着いてた分、大学に入ってから音ゲー熱が爆発しました。そこで出会ったのがSOUND VOLTEXです。

リリ子

当時は公募を押し出した珍しいスタイルの音ゲーでしたね。

Getty

その頃はリミックスコンテストが開催されていて、気合い入れまくって3曲投稿しました。それがまぁ全部落ちる落ちる。

リリ子

DTM始めたてだとなかなか難しいのかもしれませんね。

Getty

落選した曲をニコニコ動画にアップする「落選供養」という文化があって、僕も投稿してみました。これが結構みんな聴いてくれるんですよ。

名無し姫カット

こんなクオリティの曲が落選なんてもったいない!とか書かれました?

Getty

いや、ボコボコに叩かれました。「音程がおかしい」「音がショボい」「キーがあってない」「音楽理論勉強しろ」「パクりだろ」などなど。

リリ子

ボロクソ言われてますね。

名無し姫カット

ひっでぇ言われようだ!

Getty

そこで「クソ!」となって火が付きました。見返してやるぞと。そして目標がSOUND VOLTEXの公募合格になりました。

リリ子

挫折しないのがすごいですね。

名無し姫カット

私なら一瞬でやめてますわ。


Getty

その後はひたすら曲を聴きまくりました。ある日、SOUND VOLTEXのアーティストが”M3″で曲を出すと言ってるのを見つけて。”M3″って何?となって興味を持ちました。

リリ子

Lilium Recordsでもお馴染みの即売会ですね。

Getty

そして春M3に足を運び、色んなCDを買いました。爆買い中国人状態で。『Lilium Liberation』も買いましたよ。

リリ子

もともとリスナーだったんですね。

名無し姫カット

運命感じちゃう~!

Getty

リリレコのフリーリリースを聴いてました。初めてCDをリリースするということで、行くっしょ!という感じで。スペースに行くと机に名刺が並んでて、「見たことある人たちだ!」「エチアだ~!」「Freezerさんって曲作る人なんだ!」とか色々感動がありました。

リリ子

顔を合わせられるのは即売会の良いところですよね。

名無し姫カット

数年後に加入することになるとは。

Getty

まさかね!


Getty

当時Dubstepにハマって、「めっちゃかっこいいじゃん!」って状態だったんです。

リリ子

ブームは落ち着いていましたが、激しいベースサウンドが様々なジャンルに影響を与えていた頃ですね。

Getty

そんな中、『Lilium Liberation』に収録されていたSynagiさんの”Lycoriz”と、Kusemono Recordsからリリースされた『BASSCORE』に収録されていた”Aerial”に衝撃を受けました。「ヤッッバ!!」ってなって。

名無し姫カット

ヤベー!かっこいい~。

リリ子

Synagiさんは2012年からご自身のレーベルにて『Hardcore Basslinerz』というベース系ハードコアトラックコンピレーションをリリースするなど、国内では早い段階でこういったスタイルを取り入れられてました。

Getty

音ゲーマーだったんで速い曲が好きだったんですよ。なのでドストライクで。そして「ハードコアとベースあわせっぞ!」となったんすわ。

名無し姫カット

この頃から今のGettyさん像が既に見えてきてますね。

Getty

そうなんだよね。ここからハードコアを特に聴きまくりながら、いつかコンピレーションに参加したいなと、ぼんやりながら思い始めました。でも全然声が掛かるわけでもなく。

リリ子

お声が掛かるというのは色んな要素がありますからね。

Getty

じゃあ公募に応募するぞ!ということで、tatsuta recordingsやDiverse System、SOUND VOLTEXなどに曲を送りましたが全部ダメでした。悲しかった…。ここまでが2013年の話。

リリ子

Gettyさんにこういう時代があったことが想像付かないですね。


Getty

2014年からはハードコアを作りまくってました。そして色んなレーベルのリミコンに応募しましたが、落ちまくりました。

リリ子

世知辛いですね…。

Getty

リリレコのリミコンにも落ちました。Nizikawa の”Dance Music”って曲をリミックスしたんですが。

名無し姫カット

レア音源だ!聴いてみたい!

Getty

2014年はDJを始めたり、Kirara Recordsを立ち上げたりと色んな出来事がありました。

リリ子

まさに今のGettyさん像が確立し始めていますね。

Getty

大学4年生で卒論に追われていたんですが、負けず嫌いだったせいかDTMは続けられました。

リリ子

事あるごとに「負けたくねえ!」「絶対勝つ!」って言ってると聞きました。

名無し姫カット

なんなんですかその常勝キャラ。


Getty

2015年はDJの公募がたくさんあったんですが、送るたびにバンバン受かって。

名無し姫カット

すげえ!

Getty

さらにこのトラックもヒットして、現場の人が褒めてくれたり、NizikawaがX2のリリパでかけてくれたりと、成長したなと実感することができましたね。

Getty

VIVID HARDCOREやレーベルの公募にも受かり始め、この頃からコンピレーションアルバムに呼ばれることが増えてきました。

リリ子

胸が熱くなりますね。

名無し姫カット

ハートフル人間ストーリーだ!

Getty

年末にはリリレコでハードコアの公募があったんですが、見事リベンジを果たしました。

リリ子

『HARDCORE HONORS』ですね。唯一の合格者でした。

Getty

風呂に入ってたら通知が来てテンション上がりまくりました。スクショも撮りました。

名無し姫カット

見事に一人だけ通過でしたもんね。すごい!

Getty

DJで呼ばれることによってクラブサウンドを本格的に意識し始めた結果だと思います。この公募に通過した”BAD MONKEY”のリリースがターニングポイントでもありましたね。

リリ子

来日したnanobiiさんに褒められてたエピソードを聞いた事があります。

名無し姫カット

ほえ~。すごい。


Getty

2016年には4つのレーベルからリリースしたんですが、ここから作る曲が確立してきました。

リリ子

確かにこの頃は既に今のGettyさんのスタイルですね。

名無し姫カット

どれもかっちょいい~!

Getty

夏コミにはLilium Recordsに加入し、”Kick It Out”が生まれました。

リリ子

Gettyさんのアンセムですね。

名無し姫カット

これめっちゃ好き!

Getty

これがヤバイくらいヒットして。アンセムになる曲を作れたという実感がありました。

リリ子

何度聴いてもかっこいいです。

Getty

その後、HARDCORE TANO*Cからリミックスの依頼がきまして。迷わずDJ Norikenさんの” F33L 1T”を選びました。

リリ子

このトラックも完成度が凄まじいですよね。

Getty

ありえんくらい気合い入れました。ノリケンさんやぞ!みたいな。


Getty

2017年の春M3はありえんくらい呼ばれて。11曲も作りました。

リリ子

11曲はとてつもない。

名無し姫カット

アルバム作れちゃうじゃないですか。

Getty

社会人になってからは”Can’t Stop Raving”をKO3君とリリースしたり、様々なレーベルから呼んでもらったりして、まさに今に至るといった感じです。

リリ子

今やDJも音楽制作も引っ張りだこですもんね。

名無し姫カット

ところで、Twitterのアイコンが昔かぼちゃだったのは何でですか?

Getty

アイコンを他の人と被らないものにしたいという気持ちがあり、自分で撮った写真にしました。ちなみに大学のときにハロウィンで作ったものです。

名無し姫カット

Getty豆知識ゲット!

Getty

このアイコンで有名になったら大学の人に届くんじゃね?という気持ちもありました。

名無し姫カット

でも変えちゃったじゃないですか。

Getty

だって意味わかんねーもん!


リリ子

というわけで、今回はGettyさんにお話を伺いました。

名無し姫カット

次回は好きなハードコアトラックについて語ってもらいます!

Getty

了解!


リリ子

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名無し姫カット

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リリ子

今月のお題も募集中ですよ。

    リリ子

    それではまた来週お会いしましょう。ごきげんよう。

    名無し姫カット

    まったね~!

    今月のお題

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