リリ子通信(仮) Vol.27

Gettyさんに好きなハードコアの話を聞こう

2018.07.28 掲載
リリ子

Lilium Recordsの看板娘。淡泊な性格。麻婆豆腐をイチから作ることにハマる。

名無し姫カット

リリ子通信(仮)のアシスタント。口が悪い。夏休みのため今回はお休み。

リリ子

こんにちは、リリ子です。Lilium Recordsの最新情報などをお届けするリリ子通信(仮) Vol.27をお送りします。

リリ子

Gettyさんに好きなハードコアトラックについて語ってもらおうということで、前回に引き続きお越しいただきました。

Getty

やっていくぞ!

リリ子

名無し姫カットさんは「夏休みもらいます。」とのことです。


リリ子

では早速ですが、Gettyさんが好きなハードコアのトラックを紹介していって頂けますか?

Getty

まずは最近僕が一番好きなハードコアを紹介するぜ!これなんですけど。

リリ子

Technikore!私も大好きです。

Getty

これ、マジでいい曲。

リリ子

ここ数年で更に存在感が強くなった気がします。

Getty

最近のTechnikore、素晴らしいですね。

リリ子

Technikoreのどこに惹かれますか?

Getty

本場のメロディアス系のUKハードコアは大きく分けて2種類あると個人的に考えていて、それが ・Gammer, Darren Styles, Stonebankのようなベースにサイドチェイン[*] がかかっているタイプ ・Technikoreのようなベースが裏打ちのタイプ なんです。

* 作曲における手法のひとつ。ある音を使って他の音を操作することを指し、ここではキック等を使ってベースの音量を上下させる「サイドチェイン・コンプレッション」のこと。

リリ子

なるほどなるほど。

Getty

これまた個人的な意見なんですが、裏打ち系のベースは正統派で、色んなジャンルを取り込んでいった結果がサイドチェイン系なんじゃないかなと思ってます。

リリ子

確かにEDMが流行してからがっつりサイドチェインがかかったサウンドがハードコアにも増えていった気がします。

Getty

そういった観点から言えば、昔からのUKハードコアの流れをくんだハードコアがTechnikoreで、そこに最先端のサウンドメイキングが合わさり、独自の世界観が表現できてるんじゃないかなと。そういったスタイルもリスペクトしてます。

リリ子

このトラックもすごいパワーを感じます。

Getty

Facebookで「新曲できたぜ!」って動画がアップされてたんですが、それ聴いた段階でヤベエのきたなと。いつリリースすんだろうって感じでずっとワクワクしてました。

リリ子

Technikoreといえば、過去のトラックのアップデートバージョンも盛んにリリースされてますね。

Getty

Supersonikでリリースしてた曲の2018年版をリリースしまくってます。これがどれもよくて!マジで!

リリ子

めっちゃ前のめりになってて怖い…。

Getty

リード、キック、ベース、どれも参考にしてます!

リリ子

そういえば、めっちゃ”Just Be 2.0″推してましたね。

Getty

ヤバイトラックです。でも初代の衝撃がすごかったなとは感じます。DJで毎回使ってたなぁ。今でもよく使いますけど。

Getty

改めて考えてみると、今一番好きなUKハードコアのトラックメーカーです。

リリ子

ちなみにTechnikal名義は?

Getty

ちょいちょいですね。でもやっぱ170が好きなんだわ!


リリ子

では次のトラックを。

Getty

2013年くらいに初めて海外のトラックを聴いてヤベエなと思った曲がこれです。

リリ子

あぁ〜!私もこのトラックには衝撃を受けました。改めて聴いてみると、かなり先進的なウンドメイキングですね。すごい。

Getty

これすごかったね、マジで。ボーカルのカットアップがかっこいいです。

リリ子

EDM, Dubstep, Complextroなどの流れがどんどんハードコアにきてた時代だったと記憶してます。

Getty

ですね。ベース系のトラックがたくさん出てきた頃で、今までと違う雰囲気がありました。

リリ子

その中でも抜群にカッコイイ。そしてベースがトリッキーなのもまた良いです。

Getty

当時としてはエグいサウンドで、こんなベースサウンド作り出すなんて、と思っていました。

リリ子

Modulateは現在Stonebankという名義で活動してますね。この曲は有名なコンピレーション『Clubland X-Treme Hardcore 8』にも収録されてましたね。

Getty

そうそう、”24/7 (Styles & Breeze 2011 Mix)”も入ってました。

リリ子

永遠にリリースされないやつですね。

Getty

それ!


Getty

ベース系のハードコアが流行ってきて色んなトラックを聴いてたんですが、当時ヤベエ曲きちゃったなと思った曲がこれです。

リリ子

潔いくらいのベースドロップ!これまでのハードコアにはあまりなかったような展開ですよね。

Getty

Olly Pは”F##k It Up”などが有名ですね。これは今聴いてもスゲー好きです。

Getty

唯一無二のドロップを作りまくっててすごい!「ようやるわ!」と思っちゃいます。

リリ子

どの辺がGettyさん的に刺さりましたか?

Getty

サウンド的にはちょっと昔のスタイルなんだけど、そこもすごくよくて。

リリ子

確かに最新のサウンドとはまた違いますが、独特のスタイルだなと感じます。

Getty

それと、とにかくOlly Pは全体的に音がデケェ!DJで使ってると音デカ!って。

リリ子

ちょっと音量下げないとですね。

Getty

あと、この曲もとにかくヤバイ。ドロップの入りがかっこよすぎる…。

リリ子

ビートが遅れて入ってくるやつですね。クラブで聴くとすごく盛り上がります。

Getty

あ、これも音がでかい!

リリ子

音がデカイ情報は結構です。


リリ子

では次のトラックを。

Getty

“Just Be”と同じくらいヘビープレイしてる曲です。お前この曲使いすぎだろって曲なんですけど。

Getty

Together We Rise(以下: TWR)の中で一番好きなのがこのトラックです。

リリ子

何かエピソード的なものはありますか?

Getty

“Stay Young”や”Jump Up”といったTWRのトラックが全盛期のときに「TWRの曲をかけるのはシャバイ!」みたいな雰囲気がなんとなーく出てきて。なんとーくみんなあまり流さない雰囲気があった気がします。

リリ子

2015年頃ですね。TWRのトラックが次々とアンセムになっていきました。

Getty

そんなトラック達を最近になってここぞという時にかけるようになってきました。というか、今になって僕はTWRめっちゃかけてます。

リリ子

やはり有名なトラックはここぞという時にドカンといきたいですね。

Getty

TWRの中で次に好きなのがこれです。

Getty

この曲は思い入れがあります。というのも、展開をかなり参考にしてトラックメイキングしてました。特にトラップになるパートとかですね。

リリ子

どういったトラックが誕生したんですか?

Getty

この展開を参考に”Kick It Out”とかが生まれました。

リリ子

おぉ!アンセムですね!

Getty

サウンドは”Born Again (Darren Styles & Gammer Remix)”を参考にしました。

リリ子

制作秘話もポロっとでてきて大満足です。


Getty

REMIXESとかに1曲だけ入ってるハードコアトラックが良いがちなんですよ。

リリ子

ありますね。原曲も他のリミックスもハードコアじゃないけど1曲だけハードコアリミックスが入ってるリリース。

Getty

そうそう。そういうやつです。

リリ子

有名どこだと『Follow You (The Remixes)』もハードコアが1曲だけ入ってますね。

Getty

それ!!そしてこのトラックがこれが信じられないほど良くて。

Getty

これもすげーよい!!

Getty

それからこれです!!(※11トラック目)

リリ子

言葉を挟む暇がありませんでした。

Getty

『魔Q少女M∀STERあらしZ』はよくわかってないんですけど、他の収録曲もメンツが豪華!

リリ子

確かに名だたる方々が名を連ねてます。

Getty

ノリケンさんの曲を掘ってた時に見つけて「めちゃめちゃええやんけ」って。


リリ子

日本のトラックがあがったので日本シリーズいってみましよう。

Getty

国内だとSynagiさんのアレです。

リリ子

前回語って頂いたトラックですね。

Getty

やっぱ最高なんだよな。

リリ子

他はありますか?

Getty

ちょっとやべえのきたぞ、というのがこれでした。

リリ子

DJ NECOJITA…。一体何者なんでしょうか。

Getty

とにかく異彩を放ってました。というか、J-NERATION 2は神アルバムですね。ジャケットも盤面もキャッチコピーも何もかもが神!


Getty

鳥さんの曲で今でも好きなのがこれです。びびっちゃった。

リリ子

今聴くと音ネタやサウンドが骨董市みたいになってます。

Getty

当時信じられんくらい聴いてました。大学生だったなあ。

リリ子

もう4年前のリリースですね。

Getty

ニジカワの曲はこれです。やっぱいいなー!

リリ子

Nizikawaさんらしさが溢れる一曲だと感じます。とにかくカッコいいです。リフが最高ですね。

Getty

ほんとそれ!当時これのパクリみたいな曲作りましたもん!

リリ子

ではそろそろお時間が近づいてますのでラスト1曲を。

Getty

えぇ〜!そんなこと言われたらマジで迷っちゃうんですけど。うーん、やっぱノリケンさんのスタイルを尊敬してるのでこれですかね。

Getty

『HARDCORE SYNDROME』のシリーズ10作目ということで、記念にリミキーズがリリースされたんですが、この時にリミックスをしました。思い入れもあるトラックです。

リリ子

前回語っていただきましたよね。

Getty

誰のリミックスやりますか?って聴かれたときに食い気味にノリケンさん!って答えましたからね。リミックスはTechnikoreにも気に入ってもらってHardcore Undergroundのミックスコンピにも収録してもらいました。

リリ子

それはすごい!!

Getty

自分でも気に入ってるしウケも良くて嬉しいです。何よりリスペクトを込められたかなと思ってます。リミックスはリスペクトを込めがち。

リリ子

どなたかのトラックを自分なりに解釈するわけですから、リスペクトは重要かもしれませんね。

Getty

そういう意味でもニジカワと鳥さんの”Bass Battle (vs. Freezer)”のリミックスも上手くいったと思います。

リリ子

特典に収録されたレアトラックですね。

Getty

あ!ノリケンさんの曲で一番好きなのはこれです!

リリ子

ラスト1曲って言ったじゃないですか!

Getty

終わり終わり〜!


リリ子

では最後に、この記事を読まれている方にメッセージをお願いします。

Getty

インタビューは初めてで、自分のことを語るのは恥ずかしかったですね。 Gettyってこういう曲を聴いてたんだな~というのを感じてもらえればと思います。どれも挙げた曲は最高なので、これを機会に聴いてくれたら嬉しいです。 自分がDJを始めた理由の一つとして「この曲めっちゃいいから聴いてほしい!」っていうのもあるので、色んなハードコアをみんなにもチェックして欲しいです! 家で聴くのもいいけど、せっかくのクラブミュージックなので、少しでも興味があればぜひ実際に足を運んでもらえると嬉しいです!

リリ子

前回に引き続きありがとうございました。

Getty

長々と話しちゃったな~!

リリ子

いえいえ、楽しかったですよ。ではまた!

Getty

お疲れ様でした〜!


リリ子

リリ子通信(仮)ではお便りを募集しています。

    リリ子

    それではまた来週お会いしましょう。ごきげんよう。